あなたの身近な法務パートナー、伊賀市の女性行政書士中道です(^^)
前回の「NPO法人は設立費用がかからないからお得?」の続編です。
確かに、NPO法人設立費用は実質0円。行政の指導もありますので、私たち専門家に依頼しなくても、コツコツと作業を進めれば時間はかかりますが設立可能。
そして何より「NPO」というその響きに「なにかのボランティア的団体なんだな」と認識されやすいメリットも。
ですが、東海4県のコチラの数字をご覧になってください。
特定非営利活動法人の認証数等(平成26年11月30日現在/全国49,691法人)
所轄庁 | 申請受理数 | 認証数 | 不認証数 | 解散数 | 認証取り消し数 |
---|---|---|---|---|---|
静岡県 | 695 | 687 | 1 | 133 | 25 |
愛知県 | 1072 | 1046 | 0 | 232 | 23 |
岐阜県 | 778 | 769 | 2 | 102 | 2 |
三重県 | 687 | 683 | 2 | 173 | 30 |
数多くのNPO法人が設立され、またその多くが解散しているという事実。
「設立費用がかからないから」という安易な計画に基づいて設立してしまうと、その後の運営に大きな悪影響を及ぼします。
ですので、当所ではまず「NPO法人維持に必要な最低3つの条件」として、ご質問をさせていただくことにしています。
①法人を維持していくための「会費収入」や「収益事業」プランがありますか?
②しっかりした事務方がいらっしゃいますか?
③命綱となる補助金・助成金についてご存じですか?
せっかく「社会起業で人助けをしたい」と意気込んでいても、法人格を維持できなければ、賛同して組織員になってくれた方にも多大な迷惑をかけてしまうことになります。
公益性の強いNPO法人だからこそ、設立しやすくするために「設立経費は不要」。
ですがその維持には「所轄庁への報告と監督」という義務が生まれます。
公益性の強いNPO法人の起業には、それなりの厳しさがあるということを知っておいてください。